アルミ樹脂複合サッシと樹脂サッシでどのくらい冷暖房費が
変わるのか、またイニシャルコストを回収できるのかを計算
してみました
◆比較対象製品(LIXIL)
・サーモスⅡ-H:アルミ樹脂、ペアガラス、熱貫流率1.73W/㎡・K
・サーモスX:アルミ樹脂、ペアガラス、熱貫流率1.52W/㎡・K
・エルスターS:樹脂、ペアガラス、熱貫流率1.27W/㎡・K
◆計算モデル
地域 :福井県
延床 :40坪程度
窓数 :13か所
窓内訳:テラス窓×3、引違い窓×2、FIX窓×2、
縦滑出し窓(大)×2、 縦滑出し窓(小)×4
窓面積:21㎡
空調 :24時間全館空調、エアコン(APF5.0)
空調期間: 7~8月 冷房 26℃設定
10~5月 暖房 22℃設定
◆計算条件
価格:製品代のみ(送料、取付費、経費含まない)(税込)
値引率:サーモス58%オフ、エルスター26%オフ
設定温度と外気温の累計:3,012.5℃・日/年
電力単価:27円/kwh
比較値:サーモスⅡ-Hとの比較
日射熱取得率やその他発熱は考慮しない
1.サーモスⅡ-H(基準)
価格:524,000円(+0円)
冷暖房費:1.73W/㎡・K×21㎡×3,012.5℃×24h÷5.0×27円/kwh
=14,200円/年(+0円)
2.サーモスX
価格:661,000円(+137,000円)
冷暖房費:1.52W/㎡・K×21㎡×3,012.5℃×24h÷5.0×27円/kwh
=12,500円/年(▲1,700円)
回収期間:137,000円÷1,700円=81年
3.エルスターS
価格:617,000円(+93,000円)
冷暖房費:1.27W/㎡・K×21㎡×3,012.5℃×24h÷5.0×27円/kwh
=10,400円/年(▲3,800円)
回収期間:93,000円÷3,800円=24年
◆まとめ
イニシャルコスト回収期間は
サーモスXが81年、エルスターSが24年となりました
今回のモデル窓の価格が樹脂<アルミ樹脂となり、
断熱性も樹脂>アルミ樹脂なので、イニシャル、ランニングともに
広がるばかりとなってしまいました
樹脂とアルミ樹脂の価格差が無くなってきている現在において、
もはやアルミ樹脂を選ぶメリットはないのかもしれません
(このブログでもアルミ樹脂を散々推しているので歯がゆいですが)
そして回収期間が長期化する理由としては日本のエアコンの性能が
高すぎるため(APF5.0~7.3)というのが最大の要因です
こんなことを書いてはこのブログの意味がないのですが、
極端な話、アルミ樹脂複合のペアガラスで製品代を抑えて
エアコンでガンガン空調した方が計算上はコスパが最大となります
(結露や温度分布が偏る問題は無視したとして)
それにしても製品代が樹脂<アルミ樹脂というのは少し疑問に思うので
なんとかして詳細な価格を調べられないか検討中です