uma-chuのブログ

HEAT20 G3。総2階建45坪。UA値0.24。C値0.20。天井:CF400mm。外壁:CF105mm+ネオマフォーム50mm。床:ネオマフォーム100mm。窓:サーモスX(トリプル)。玄関:グランデル2(ハイグレード仕様)。ダクトレス第一種換気(passiv fan)。太陽光5kw(パナソニック)。耐震等級3。維持管理等級3。劣化対策等級3。外装:ガルバ鋼板。内装:珪藻土壁、さらりあ~と、クリアトーン12SⅡ。サンルーム。バルコニー。2台用カーポート。総額3,350万円

ペアガラスとトリプルガラスの冷暖房費比較

アルミ樹脂複合サッシのLow-eペアガラスサーモスⅡ-H)と
同じ複合サッシのLow-eトリプルガラスサーモスX)を
比較した場合、イニシャルコストをランニングコストで取り返せるのか
計算してみました。

計算モデルは現在計画中のマイホームとします。
地域:福井県(Ⅴ地域)
延床面積:149㎡(45坪)
空調方式:24時間全館空調、エアコン(APF5.0)
空調期間: 7~8月 冷房 26℃設定
     10~5月 暖房 22℃設定
窓面積:20.7㎡
窓性能(熱貫流率):ペアガラス(1.73W/㎡・k
          トリプルガラス(1.11W/㎡・k
イニシャルコスト:ペアガラス:676,000円(税込)
         トリプルガラス:1,352,000円(税込)
(取り付け手間は変わらないので製品代のみとしています)

まずは年間の熱損失(取得)を計算します。
冷房期間の平均外気温と冷房設定温度との差
7月:28.7℃-26℃=2.7℃×31日=83.7℃・日
8月:28.6℃-26℃=2.6℃×31日=80.6℃・日
小計:164.3℃・日

暖房期間の平均外気温と暖房設定温度との差
10月:17.4℃-22℃=4.6℃×31日=142.6℃・日
11月:12.2℃-22℃=9.8℃×30日=294.0℃・日
12月:6.6℃-22℃=15.4℃×31日=477.4℃・日
1月:2.0℃-22℃=20.0℃×31日=620.0℃・日
2月:1.7℃-22℃=20.3℃×28日=568.4℃・日
3月:8.6℃-22℃=13.4℃×31日=415.4℃・日
4月:14.5℃-22℃=7.5℃×30日=225.0℃・日
5月:18.6℃-22℃=3.4℃×31日=105.4℃・日
小計:2,848.2℃・日
合計:3,012.5℃・日

これをペアガラスの窓から失う熱量に換算すると
1.73W/㎡・k×20.7㎡×3,012.5k・日×24時間=2,589kwh
つまり3,487kwh分の熱が窓から失われていきます。
これをエアコン(APF5.0)で補おうとすると…
APF:通年エネルギー消費効率
    2なら100wの熱を生み出すのに50wの消費電力で済む

2,589kwh÷5.0×27円(新電力単価)≒14,000円かかります。

同様にトリプルガラスで計算すると
1.11W/㎡・k×20.7㎡×3,012.5k・日×24時間=1,661kwh
1,661kwh÷5.0×27円(新電力単価)≒9,000円かかります。

ペアガラスとトリプルガラスの冷暖房費の年間差額は
14,000-9,000=5,000円/年となります。

これをイニシャルコストの差額676,000円を取り返そうとすると
676,000÷5,000≒135
135年かかる計算になります。

◆まとめ
24時間全館空調でこれだけ、しかも今回は冬季の日射による
取得熱を考慮していないので(福井は冬に日射はほぼ無いが)
イニシャルコスト分を取り返すのは不可能です。
というのも、結局のところ日本のエアコンの性能が高すぎて
ガンガン空調した方がトータルはお得という結果になってしまいます。

仮にエアコンではなく、APF1.0の電気ストーブなどで空調するなら
27年ほどで元が取れることになります。

しかし、個別空調の場合は廊下や脱衣所の冷暖による不快感や
ヒートショックのリスク、窓の結露などのリスクを考えると
元が取れないから論外、ということもないかと思います。