今回は日射条件の悪い福井県(全国38位)で太陽光発電パネルの
元は取れるのか試算してみます。
まずは太陽光パネルの設置費です。
ホームセンターヤマキシのチラシより、真ん中の価格である
ソーラーフロンティアの25.8×1.1=28.4万円/KWで想定します。
そしてこの金額を発電量と電気代からどれくらい回収できるのか計算します。
まず発電量を計算します。
2013年度の年間発電量は1位の山梨県が1,400kWhで、47位の秋田県が900kWhです。
そして今回試算するのが38位の福井県で1,100kWhです。
これに経年による劣化を10%と考えて90%の発電量で考えると、
1,100×90%=990kWhが実発電量です。
次に消費電力と余剰電力を計算します。
2019年度における北陸電力の買電単価は22円/kWhで、売電単価は26円/kWhです。
※売電単価は10年固定なので11年目以降は12円/kWhと想定します。
ここで、仮に消費電力と余剰電力の割合を1:1とします。
(発電量の半分を消費して、残り半分を売ります)
そうすると平均で10年目までは23円/kWh、11年目以降は17円になるので、
23×990=22,800円/年(10年)17×990=16,800円/年(11年~)を
回収することができます。
これで設置費の28.4万円を回収するためには、
13.3年かかる計算になります。
(1位の山梨県だと9.8年、47位の秋田県だと17.1年)
ここで忘れてはいけないのが、住宅ローンによる利子です。
太陽光パネル付きの住宅を新築してローンを組めば、太陽光設置費にも
当然利子がかかるので、その分も考慮しなければなりません。
フラット35で35年ローンとした場合、今だと金利1.18%くらいなので、
太陽光パネルの設置最終単価は28.4万円/kW→29.8万円/kWになります。
これで再計算すると、回収期間は14.2年に伸びます。
(1位の山梨県だと10.4年、47位の秋田県だと22.5年)
◆まとめ
太陽光パネルの保証期間は10~15年なので、保証期間が15年のものを
選び、設置10年以降は売電単価が激減するので自家消費分だけの容量とし、
設置単価が28.4万円/kW程度なら元が取れると言えます。