uma-chuのブログ

HEAT20 G3。総2階建45坪。UA値0.24。C値0.20。天井:CF400mm。外壁:CF105mm+ネオマフォーム50mm。床:ネオマフォーム100mm。窓:サーモスX(トリプル)。玄関:グランデル2(ハイグレード仕様)。ダクトレス第一種換気(passiv fan)。太陽光5kw(パナソニック)。耐震等級3。維持管理等級3。劣化対策等級3。外装:ガルバ鋼板。内装:珪藻土壁、さらりあ~と、クリアトーン12SⅡ。サンルーム。バルコニー。2台用カーポート。総額3,350万円

床断熱と基礎断熱の熱損失比較

※2021.4に更新された最新の計算方法に変更しました

 

床断熱と基礎断熱では計算上どちらの熱損失が大きいのか。

ふと思ったので計算してみました。

断熱材はフェノールフォーム(ネオマフォーム)で、

基礎断熱の場合は基礎内に50mm、

床断熱の場合は大引き間に50mmはめこむ場合で計算してみました。

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まずは基礎断熱の場合

熱損失値:0.367W/㎡・k(立上り部分)

熱損失値:1.05W/m・k(底板部分)

基礎断熱の場合は立上り部と底板部の熱損失をそれぞれ分けて算出します。

 

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次に床断熱の場合
熱損失値:0.406W/㎡・k

これに床下空間があるので外気に直接触れるより緩和されるだろうという

温度差補正係数の0.7を掛けて

0.406×0.7=0.284W/㎡・k

床断熱の場合は1階床面積(㎡)あたりの熱損失が単位となります。

 

次にいくつかのモデル別に比較してみます。

 

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正方形モデル

基礎熱損失:0.367W/㎡・k×36.4m×0.35m+1.05W/m・k×36.4m=42.90W/k

床熱損失:0.284W/㎡・k×82.81㎡=23.52W/k

基礎断熱が床断熱より82%熱損失が多くなりました。

 

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長方形モデル

基礎熱損失:0.367W/㎡・k×27.3m×0.35m+1.05W/m・k×27.3m=32.17W/k

床熱損失:0.284W/㎡・k×41.41㎡=11.76W/k

基礎断熱が床断熱より174%熱損失が多くなりました。

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L形モデル

基礎熱損失:0.367W/㎡・k×36.4m×0.35m+1.05W/m・k×36.4m=42.90W/k

床熱損失:0.284W/㎡・k×62.11㎡=17.64W/k

基礎断熱が床断熱より143%熱損失が多くなりました。

 

 

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複雑形モデル

基礎熱損失:0.367W/㎡・k×50.96m×0.35m+1.05W/m・k×50.96m=60.05W/k

床熱損失:0.284W/㎡・k×80.33㎡=22.81W/k

基礎断熱が床断熱より163%熱損失が多くなりました。



◆まとめ

どのモデルにしても床断熱より基礎断熱の方が熱損失が大きい

という計算結果になりました。

2021年3月以前の計算方法では圧倒的に基礎断熱が有利でしたが、

改訂後では逆に床断熱の方が圧倒的に有利となってしまいました。

こんなに変わると基礎断熱をウリにしているハウスメーカーとしては

たまったもんじゃないですね…

建物の形としては細長い形(=面積の割に周長が長い)になるほど

基礎断熱が不利になっていくようです。