uma-chuのブログ

HEAT20 G3。総2階建45坪。UA値0.24。C値0.20。天井:CF400mm。外壁:CF105mm+ネオマフォーム50mm。床:ネオマフォーム100mm。窓:サーモスX(トリプル)。玄関:グランデル2(ハイグレード仕様)。ダクトレス第一種換気(passiv fan)。太陽光5kw(パナソニック)。耐震等級3。維持管理等級3。劣化対策等級3。外装:ガルバ鋼板。内装:珪藻土壁、さらりあ~と、クリアトーン12SⅡ。サンルーム。バルコニー。2台用カーポート。総額3,350万円

軒の出幅と太陽高度のシミュレーション

パッシブデザインを推すハウスメーカーの謳い文句として
「軒を大きく出して夏の日差しを遮ります」
というのがよくあります

夏における取得熱の大部分は日射熱に依るものなので
日差しを遮るのが一番効果的であるのは間違いありません

しかし、広告のイメージ図にある軒の出幅のほとんどが
太陽高度が最も高い夏至時(6月20頃)を基準に書かれています

最も暑くなる7月下旬~8月下旬の日差しを遮りたいのに
夏至を基準にするのはおかしな話です

そこで夏至時と最後の真夏日の太陽高度で
軒の出幅はいくつ必要なのかシミュレーションしてみました

条件
地域:福井県某市
夏至の太陽高度:77°
最後の真夏日:9月10日(2020年)
その日の太陽高度:58°

※太陽高度=南中高度としています

 

1.軒の出幅60cm

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夏至時は普通の窓なら大丈夫ですが
足元まであるテラス窓では日差しが入ってきます

真夏日では日差しが入ってきてしまいます

 

2.軒の出幅100cm

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夏至時は完全に日射遮蔽できます

真夏日では日差しが入ってきてしまいます

 

3.軒の出幅120cm

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夏至時は完全に日射遮蔽できます

真夏日では日差しが入ってきてしまいます

 

4.軒の出幅150cm

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夏至時は完全に日射遮蔽できます

真夏日では普通の窓なら大丈夫ですが
足元まであるテラス窓では日差しが入ってきます

 

◆まとめ
真夏日の間、日差しを遮ろうとすると軒の出幅が
最低でも150cm必要であることが分かりました

しかし、現実的に150cmもの軒を出すには
外部に柱を出して支える必要があるし、
敷地やコストも食われてしまいます

やはり素直にすだれやシェードを掛ける方が
効率が良さそうです

 

★おまけ.小庇(LIXIL製、出幅35cm)

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