令和2年度から一級建築士が受験しやすくなります。
現在までは大学卒業+2年間の実務経験で受験できたのですが、
次回からは大学卒業と同時に受験できるようになります。
(ただし合格しても2年間の実務経験がなければ免許はもらえない)
なぜこんなことをするかというと、一級建築士の高齢化が激しいのです。
日本の高齢化なんて目じゃないレベルで高齢化しています。
このグラフを基にすると50歳代以上が全体の64%を占めています。
20歳代なんてたった1%です。
さらに受験者数もここ20年で約半分になっています。
このままでは一級建築士が絶滅してしまう、ひいては社会インフラに
多大な影響を及ぼすと考えられてお国は受験資格要件を緩和すれば、
受験者数が増えると思っているんでしょうね。
実際はどうでしょう。今までは大学で勉強→就活→入社→2年間資格勉強と
なっていたスケジュールが、大学で勉強&資格勉強→就活→入社→すぐ受験
という大学生を潰しにかかるような鬼のスケジュールになることが予想されます。
そもそも大学での勉強をベースに建築士試験の勉強があるわけですから、
同時にやるなんて到底無理です。
それなら受験時期を遅らせればいいじゃんという意見もあるかもしれませんが、
それでは緩和した意味がないし、業界において一級建築士とは持ってて
当たり前の資格なのです。持ってなければいつになったら取るのかと
プレッシャーをかけられ、数年かけて取れば今更取ったのかと言われるほど
当たり前の資格なのです。
そんなわけで今回の改正(改悪)をしたところで一級建築士の数が増えるか
というと疑問に思えます。