福井において暖房が必要な冬季(10月~4月)に日射取得するためには
隣家からどのくらい離れていればいいのかをシミュレーションしてみました。
条件:真南面において隣家(2階建て)との距離を3m、5m、7m、9mとする。
10時~14時の4時間すべてに日射が入る日数を日射取得日数とする。
窓は床上900~2,000の腰窓とする
◆隣家との距離3mの場合
1階:必要太陽高度64°、日射取得日数0日
2階:必要太陽高度39°、日射取得日数69日(3/7~4/30、10/1~10/14)
1階は取得日数0日となり日射による暖房効果はありません。
2階も春先からは日射取得できますが、寒さのピークである1月2月には
日射がありません。
◆隣家との距離5mの場合
1階:必要太陽高度48°、日射取得日数30日(4/1~4/30)
2階:必要太陽高度23°、日射取得日数212日(10/1~4/30)
1階は春先からは日射取得できますが、年内は日射がありません。
2階は全期間において日射取得が可能です。
◆隣家との距離7mの場合
1階:必要太陽高度38°、日射取得日数76日(3/3~4/30、10/1~10/17)
2階:必要太陽高度17°、日射取得日数212日(10/1~4/30)
1階は春先からは日射取得できますが、年内はほとんど日射がありません。
2階は全期間において日射取得が可能です。
◆隣家との距離9mの場合
1階:必要太陽高度30°、日射取得日数126日(2/9~4/30、10/1~11/17)
2階:必要太陽高度13°、日射取得日数212日(10/1~4/30)
1階は12月と1月は日射がありませんが、それ以降は日射があります。
2階は全期間において日射取得が可能です。
◆まとめ
福井において日射取得による暖房効果を狙うなら隣家とは
2階部分で5m、1階部分で9m以上の離れが必要となりました。
南面に道路がある土地以外で5mまたは9mというのは住宅地では
かなり厳しいと思います。
ちなみに福井において2021年10月~2022年4月の212日間で晴(+一時曇り)の日は
わずか30日間しかありませんでした。
福井においては日射取得により窓を大きくするのではなく、暖房効率を高めるために
窓を小さくして断熱効果を高めた方がいい気がします。
uma-chu.hatenablog.com